上手にテストマーケティングしよう

「牛角」赤坂店がムスリム対応メニューを販売するそうです。

最近の訪日客の外国人観光客の増加とともに

イスラムの方も増えております。

イスラムの方といえば厳格な戒律で有名ですよね。

とくに食事なんかは、豚肉やお酒は禁止されています。

だから、日本の食事ではとても困るそうです。

そんな困った人のお手伝いをするということはお商売の基本ですよね。

豚肉やアルコールを使わないメニューを開発すれば

そんなイスラムの方がどんどん来店してくるかも。。

 

でも、そんなに単純ではないみたいです。

困ったお客さんが目に見えてうろうろしているのに

ムスリム対応しているお店ってないですよね。

イスラムでは、牛や鳥肉も適切に屠殺されてなければもちろん禁止。

さらに、お皿を洗う洗浄剤にもアルコールが入っているので

一般の洗浄剤は使えません。

食べ物どころか食器類にも気を使わないといけないんです。

他にも気を使うことは沢山あります。

たしかに、気軽にメニューに入れるのは難しそうです。

 

そんな中、ムスリム専門店にするわけでもなく

一般のメニューにプラスアルファをして

ムスリム対応メニューを販売という「牛角」赤坂店。

店員さんは大変そうですね。

たしかに、売上げは増加するかもしれないけど

同時に、オペレーションがとんでもないことになりそうなので

採算が合うか微妙な気がします。

 

しかし、牛角はもっと先を見ていたようです。

来日客をテストマーケティングととらえて

イスラム圏内への牛角海外進出を視野に入れて

テスト販売という位置づけでわざわざコストをかけて

対応メニュー販売に踏み切ったみたいです。

 

たしかに、目の前の観光客は美味しい。

でも、オリンピック後の来日は下降するでしょう。

それを見据えて専門店を出すのは止めてます。

ただし指を加えてみているのではなく、

目の前の現象をプラスに転じれるような施策。

これなら、仕入れの工夫と人員を多少増やすだけで

色々とデータは取れそうです。

 

新しい物事を始めようと思ったら

いきなり突進せずに、まずはテストしてみるというのは大事ですよね。

それを訪日外国人客を利用して試すというのは

さすが牛角といったところです。とても勉強になりました！